計画通りにいかない毎日から、道なりに進めるアプリへ ― 『ミチナリ』を作った理由

立てた勉強計画が、数日でずれて使い物にならなくなる。遅れを取り戻す計画を立て直すのが面倒で、そのまま放置してしまう。本を読んでも内容を忘れてしまい、読んだ時間が積み上がった実感がない。月末の業務報告を前に、今月なにをしたかを思い出せない。どれも、私自身が繰り返してきた失敗です。この「記録し続けること」と「振り返ること」の負担を肩代わりするために作ったのが、Windows向けアプリ ミチナリ(Michinari) です。

なぜ自分で計画を管理するのをやめたか

資格試験の勉強計画は、たいてい最初の数日でずれます。遅れを取り戻そうとすると今日の分量が跳ね上がり、その重さに耐えられずまた遅れる。この悪循環に何度もはまってきました。読書や仕事の記録も同じで、「続けよう」という意志だけに頼ると、忙しい時期に真っ先に削られます。

そこでミチナリでは、計画を立て直す作業そのものをシステムに任せるという設計にしました。人がやるのは、その日にやるべきことを実行するだけ。遅れたら翌日に上乗せするのではなく、残りの量と残りの日数からシステムが負荷をならして配り直します。人が意志力で頑張る部分を減らし、実行にだけ集中できる状態を作りたかったのです。

名前の由来

「ミチナリ」という名前は、カーナビの「道なりに進んでください」に由来します。この言葉には二つの意味が重なっています。示された道をたどるだけで目的地にたどり着けること、そして状況が変わればその都度、道が引き直されることです。

カーナビは、道を間違えても叱りません。渋滞に巻き込まれても責めません。ただ淡々と、今の状況から目的地までの最適な道を引き直すだけです。学習や仕事の計画にも、同じ態度があっていいはずだと思いました。

3つの目標タイプに共通する思想

ミチナリには「資格試験」「読書」「仕事」という3つの独立した目標タイプがあり、それぞれ挙動が異なります。資格試験なら日々の学習量の自動再配分、読書なら記録の積み上げと読了レポート、仕事なら日々の記録から月次報告や半期評価の下書きを作る機能です。それぞれの詳しい仕組みは、別の記事で個別に掘り下げます。

3つに共通しているのは、計画の立案・実行状況の把握・振り返りという負担を、できる限りシステム側に寄せるという思想です。人に残すのは、「今日、目の前のことをやる」という一点だけにしたいと考えました。決まった入力欄をできるだけ減らし、文章で書き留めるだけで続けられる形にしたのも、同じ理由からです。

なぜ、3つを1つのアプリにまとめたか

資格試験・読書・仕事は、扱う内容も進み方もまったく違います。それでも1つのアプリにまとめたのは、起動する場所を1つにしたかったからです。ホーム画面を開けば、今日やるべきことと進み具合がひと目でわかり、カレンダーを開けば記録した日・予備日・試験日が一つの画面に色分けされて並びます。目標の種類ごとにアプリを分けてしまうと、結局どれかのアプリを開かなくなる、という失敗を過去に何度も経験してきました。1つの入口にまとめておくことも、続けるための設計の一部です。

ローカル完結という前提

記録はPC内にだけ保存され、外部サーバーへ送信されることはありません。インターネット接続が必要になるのは、AI機能を使うときだけです。日々の振り返りや計画の見直し提案には社内で使えるAI基盤「NewtonX」を使っていますが、これは以前「y」を押す前に実装が消えた話で書いた、AIとローカル環境をつなぐ自作ツールと同じ基盤です。AI機能を設定しなくても、記録・閲覧・カレンダー・分析といった基本機能はそのまま使えます。

おわりに

「続けること」と「振り返ること」がどちらも苦手だった自分のために作ったアプリです。同じところでつまずいている方がいれば、資格試験・読書・仕事のどれか一つからでも、道なりに進んでもらえたら嬉しいです。

アプリの詳細はミチナリ(Michinari)から、資格試験の計画自動立て直しの仕組みは次の記事で紹介します。

関連記事

お問い合わせ

ご質問やフィードバックなど、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら