遅れても計画は壊れない ― ミチナリの資格試験プランが『上乗せしない』理由

資格試験の勉強計画は、なぜいつも同じところで壊れるのでしょうか。多くの場合、原因は「遅れた分を翌日に上乗せする」という設計そのものにあります。個人開発アプリミチナリでは、試験日と教材を登録すると、今日やるべき分量を毎日自動で計算し直す仕組みを作りました。

「上乗せ」がプランを壊す

1日休むと、翌日の分量が2倍になる。2日休めば3倍になる。多くの勉強計画アプリやスケジュール表は、遅れをそのまま翌日以降に積み上げる設計になっています。この方式は、遅れが小さいうちは機能します。しかし一度大きく崩れると、目の前の分量に圧倒されて手を付ける気力そのものが失われます。結果として計画そのものが放置される。私自身、何度もこのパターンで挫折してきました。

残りの量と日数から、毎日ならして配り直す

ミチナリでは、遅れた分をそのまま翌日に乗せません。代わりに、その時点で残っている量と試験日までに残っている日数から、日々のノルマを毎日計算し直します。1日の遅れは、翌日1日に集中するのではなく、残りの期間全体に薄く分散されます。

これにより、「予定より遅れています」という警告は出ますが、翌日の分量が非現実的な水準まで跳ね上がることはありません。遅れを取り戻す計画を立て直す作業自体を、システム側に任せられるのがこの仕組みの狙いです。

たとえば、教材500ページを試験まで残り50日で終える計画で、1日10ページのペースを組んでいたとします。5日間まったく進められず50ページ遅れた場合、「上乗せ方式」なら6日目に60ページを求められますが、ミチナリの方式なら残り45日・残り500ページから割り直すので、6日目以降は1日あたり約11ページとゆるやかに増えるだけで済みます。遅れは消えませんが、翌日1日に急激な負荷が集中することもありません。

予備日は「サボり」ではない

勉強しない日をあらかじめ予備日として決めておける機能もあります。決めた休みは遅れとしてカウントされず、「サボり」として扱われません。あらかじめ休む前提でノルマを組んでおくことで、休むたびに罪悪感を覚える状態を避けられます。教材を2周・3周と繰り返す使い方にも対応しているので、1周目は理解を優先し、2周目以降でペースを上げる、といった計画も立てやすくなります。

「時間」と「理解度」は別々に記録する

もう一つ工夫したのが、かけた時間とどれだけ進んだか・どれくらい理解できたかを分けて記録できるようにした点です。時間だけを記録すると、「机に向かった時間」と「実際に身についた量」がずれてしまいます。この二つを分けておくことで、後から振り返ったときに「時間はかけたのに理解が浅かった範囲」が見えるようになります。

合否のあと、AIが要因をさかのぼって分析する

試験のあとに合否と得点を登録すると、AIが日々の記録をさかのぼり、なぜその結果になったのかを分析します。理解度の記録が薄かった時期、予備日の使い方、ノルマの再配分が頻発した時期などを手がかりに、次の試験に向けた振り返りの材料を作ります。単に「頑張った/頑張らなかった」ではなく、記録に基づいた要因分析にできることが、日々の記録を分けて残しておく意味だと考えています。

おわりに

計画を立て直す作業を人がやり続ける限り、遅れは挫折のきっかけになりやすいです。ミチナリの資格試験プランは、その作業をシステムに寄せることで、人には「今日の分だけやる」ことに集中してもらう設計にしました。「AIがあるのに資格勉強は要る?」で書いたように、資格勉強そのものへの向き合い方は変わっていませんが、その負担を減らす道具として作りました。

関連記事

お問い合わせ

ご質問やフィードバックなど、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら